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ものの、産業の空洞化によって工業用地が有効利用されず、遊休地化している25)。県としては、遊休地の有効利用、高度利用を考えているが、福岡県の場合、夏期等の水不足が深刻であり、単純に宅地への転換等を図ることはできないという。
計画の改定に当たっては、市町村に意見照会を行った。多くの市町村からの意見は計画書の文章表現等に関するものであったが、政令2市からは内容に立ち入った意見があり、必要な見直しを行った。
また、福岡県では、大規模土地取引等事前指導要綱(1987年10月施行)を根拠として大規模な開発計画に対して事前指導を行う仕組みをとっている。この要綱では、土地の利用形態の転換を伴う3ha以上の土地取引、市街化調整区域における土地取引で他の法律等との調整を要するもの等について、知事への事前申出を求め、審査のうえ、法第24条に基づく勧告の基準等について申出者に教示を行うこととしている。
指導要綱に基づく指導の際には、市町村長に対して意見を照会している。ただ、市町村長が産業廃棄物処理場、ゴルフ場等の開発に対して反対の姿勢であっても、行政指導の限界があるため県としては承認することも多いという。福岡都市圏などで乱開発が進んでいる現状もあり、事業者や市町村との調整は難しい場面があるという。
また、地域振興と土地利用の関係では、筑豊地域などの地域振興策について問題を投げかけられれば、土地利用面から意見を述べるが、積極的な取組みはしていないという。かつてあるJR路線の電化・複線化に際して、今後変化が予想される沿線の土地利用についてあらかじめ構想、方針を立てられないか問題となったが、どこが所管室課になるかという問題があり、それ以上の検討には入らなかったという。
なお、福岡県では、福岡県環境保全に関する条例(1972年10月制定、環境部所管)によって、一定規模以上の開発行為を行う際には知事の許可や知事への届出を義務づけ、自然環境の保全や秩序ある土地利用に重要な役割を果たしている。
(b)神奈川県
神奈川県では、1997(平成9)年1月に計画の改定を行い、第3次神奈川県国土利用計画を策定した。神奈川県では、すでに宅地、道路等の都市的土地利用が進んでいるが、今後も都市的土地利用の緩やかな増加が見込まれ、緑が減少するなど自然環境が悪化するとともに、農林業の経営基盤が失われるおそれがある。そこで、第3次計画では、引き続き人口の過度増加の抑制を基調とし、市街化調整区域等における開発を抑制することを明確

 

 

 

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